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鉛は人体と環境へ悪影響を及ぼす

鉛は健康と環境を汚染する

人の健康への影響

恐ろしい鉛中毒

鉛は身近な金属で様々な用品に使用されています。PCの電磁波防止グッズ、釣りの重りや塗料、水道管、はんだ、工場からの排煙などにも混ざります。経口摂取と細胞膜摂取があり鉛中毒における毒性で様々な疾病を引き起こすことが知られています。

鉛は体内に蓄積する

鉛の恐ろしさはその蓄積性にあります。体内に吸収されると9割以上が骨に沈着してしまいます。そのうち半分が体外に排出されるには5年かかるといわれています。これが鉛の健康被害をさらに大きくしています。

鉛が人の健康を害することは古くから知られていた

古代ローマ帝国の鉛水道管
古代ローマでは、水道管に鉛管を使用していたことをはじめ、ワイン保存にも鉛を添加していました。これらが深刻な鉛中毒を引き起こし、亡国の原因になったとも言われています。鉛のワインへの添加は鉛の毒性が判明して以降も200年前まで続いていました。

鉛中毒の例は日本でも見られます。将軍の乳母の白粉に鉛が含まれていたため、将軍の子の多くは早世したり病気になったりしています。

自然・土壌への影響

酸性雨が鉛を溶かし、鉛が土壌を汚染する。

昔の電化製品には、鉛はんだがかなりの割合で使われています。この捨てられた古い型の電化製品に使用されている鉛が環境を汚染しています。

捨てられた電気製品のほとんどは、燃えないゴミとして埋め立てられます。
やがて、そこに雨がふり注ぎます。その雨は、工場などによる大気汚染が原因で降る酸性雨です。
降り注いだ酸性雨は、埋め立てられたプリント基板から鉛の成分を溶かしだし、地中に鉛の成分がとけ込んでしまいます。
このようにして土壌が汚染されていくのです。

海洋汚染への影響

土壌に溶け出した鉛は河川や海も汚染する

溶け出した鉛が汚染するのは土壌だけではありません。鉛は地下水に入りこみます。土壌は、雨などによって河川に流れ込み、海洋を汚染します。汚染された河川や海は、そこに住む魚を汚染し、魚に鉛が蓄積します。

このように、土壌汚染から始まった汚染は、生態系を汚染します。
最終的には食物や飲料水として食物連鎖の頂点に位置する「人間」に取り込まれて蓄積されていきます。
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